批評を書いてもらった

昔、彫刻家の小糸淳司氏が、私の少年少女の立体像について批評を書いてくれました。
最近また彼がSNSにこの批評を載せてくれ、とても嬉しかったので、ここに転載します。

 ※小糸淳司所蔵作品

カイトサイコの「少年」「少女」像
足を引き摺るように空間の中に立つジャコメッティの彫刻像に向き合うと、自己防衛本能が働き、身体を斜めに構えてしまう。斜めなら正面の場合と違い剥き出しの”孤独感”や”虚無感”の直撃を100%受けることがないからだ。
先日カイトサイコの「少年」「少女」像を初めて見る機会があった。
「少年」「少女」達の”優しさ”に魅了され、思わず正面から向き合ってしまった。作者自身がワインのケースにぴったり入ると説明する、本能的に両手で抱えて愛でたくなるサイズに感情移入を始めてしまったのだ。
「しかし待て、どうもただの”優しさ””癒し”だけではないぞ」と気付いた頃には時既に遅し。
「少年」「少女」像達の世界では、どうやら”優しさ”が”寂しさ”と不可分の対を成しているようなのだ。ジャコメッティを観賞する場合と違い、粘膜の免疫系を突破され、気が付いた時には”寂しさ”に搦(から)め採られていたのだ。
この”寂しさ”は時間と伴に体内でバージョンアップを繰り返し、ジャコメッティに勝らずとも劣らない”孤独感”に変質する曲者である。更に始末の悪いことに、体内に侵入されながらも繊毛(わたげ)がかすかに震える程の快感を伴うため、”優しい孤独感”との長い共存生活を余儀無くされてしまうのである。
2011年1月 小糸淳司

ちなみに小糸さんの作品はここから見られます→小糸淳司作品

6月開催『take Art』

6/4(金)〜20(日)
京都にて『take Art 展』に参加します。

takeArt

本当は2月にやる筈が、コロナコロナで2度延期になりまして、心折れていましたが、ようやく6月に開催となりました。
今回は禁止されない限りやる予定です。京都では初めての出品なので、気合を入れつつもワクワクしています。
が、京都、および付近にほとんど知り合いがおらずコロナ禍だし、かなり心細い状態なので、
京都にお住まいの、又は関西にお住まいの方をご存知の方!!!ぜひシェアをお願いしまます〜!

         

ステートメント
《 立体作品のテーマは在仏時代から現在まで続くものです。「他人と自分」「大衆と個人」「大人と子供」「新しいと古い」「進行と停止」。
わたしたちが各々そうした相違を抱えながら「立っている(=存在している)」こと、またその揺らぎをテーマにしています。
 絵画作品は「空と大地」のシリーズです。在仏時代、空や自然の壮大さや色彩に魅了され、描きはじめたものです。
ただ3.11以降、自然に対する意識の変化があり、また描くモチーフから、海を連想してしまい、しばらくの間はその地平線を描くことができませんでした。
現在のコロナ禍で、コロナに打ち勝つという言葉を聞いた時、脅威であり、また祈りの対象であった自然を思い出し、
この地平線をいまこそ展示すべきではないかと作品を選びました。》

カイトサイコ

二つご報告

なんと、京都で開催予定だった展覧会が、開催数日前に緊急事態宣言が出てしまい
延期になってしまいました、、、
実は今回で2度目の中止。都会でやるってことは田舎より人が多く来る可能性もあるし、
コロナで延期の可能性もあるってことなんですね。
しかし幸いなことに、延期であって中止でなかった。
そんなわけで、次回の展覧会の情報、決まり次第またここでご報告いたします。

それから、もう一つはアトリエの大改造しました。
教室と私のアトリエをくっきり分けたので、スッキリ!
動線を考えながら改造したので使いやすさも増しましたよ!
今年はアトリエ10周年なので、これからまた次の10年に向けて楽しむぞ〜!

これからもアトリエオンジールをよろしくおねがいいたします!

京都の展覧会に参加します!

NYの展示会で出会ったNamiMoさん(今回の展覧会にも出されています)に呼んでいただきまして
4月末より展覧会に参加することになりました。
今回の展覧会は少し趣向が変わっていまして、作品がレンタルできるのがミソです。
全ての作品は、ギャラリーで見られる他、
実際に自宅に持ち帰り飾ったりできるという体験もできます。お近くの方ぜひお試しあれ。
ちなみに平日は貸し出されている作品があるので全部の作品が揃ってない可能性があります。
もしまとめてみなさんの作品が見たい方は土日に作品たちがギャラリーに戻ってきますので週末お出かけくださいね!
(コロナで自粛にならず無事にできますように!)

展覧会のサイトはここをチェック

             

本の紹介

先日会員さんから紹介された本です。
早速読んでみたら、これは会員さんたちにちょうど良い本じゃないか!と思い早速アトリエの図書に追加しました。
さて、良い絵とは写真のように描けている絵なのでしょうか、、?
なぜ抽象画が生まれたの? コンセプチャルアートって何?ってことが授業形式でわかりやすく説明されています。
もちろん、これらの質問の回答も作者の意見であるので、最終的にはそれを踏まえて皆で考えていきたいなぁと思える本。
13歳からと題に書いている通り、とても簡単に読めますので、興味がある方、おすすめですよ。
アートを考えることは人生を考えることと同じなのかも?楽しみましょう!

 

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